ホーム > 書籍出版 > 東京大学が文京区になかったら 「文化のまち」はいかに生まれたか

東京大学が文京区になかったら 「文化のまち」はいかに生まれたか

東京大学が文京区になかったら 樺山紘一/伊藤毅/初田香成/松山恵/赤松加寿江/高橋元貴/森朋久/勝田俊輔 著

おススメ本

中央線がなかったら 見えてくる東京の古層 陣内秀信/三浦展 編著 中央線がなかったら 見えてくる東京の古層 陣内秀信/三浦展 編著 東京・中央線沿いの街を、古地図や地形図を片手に...

樺山紘一/伊藤毅/初田香成/松山恵/赤松加寿江/高橋元貴/森朋久/勝田俊輔 著

発売日:2017.11.27
サイズ:A5判
ISBNコード:978-4-7571-4344-9

近日発売

この本の内容

No.1文教地区はいかにして生まれたか

東京23区の中心に近く、俗にいう「山の手」の一角にある文京区。いまや全国きっての文教地区として知られるこのまちは、いかにつくられたのか。江戸時代には大半が武家地によって占められ、明治初年には農地もたくさんあったこの地域が変わったのは、たまたまここに「東京大学」が設立されたからではないか?――この仮説をもとに、文京区生まれの歴史家と世界の街並みを研究する建築史家が対談する。さらに、江戸と近郊農村地帯との境界にあったこの地域の都市化、出版・印刷業の発展、現在の東京ドーム付近にあった軍事施設「砲兵工廠」のあとさきなど、「文京区はいかにつくられたか」を解明する「ちまたの歴史学」。

目次

目次

第1章  もし東京大学が文京区になかったら    樺山紘一×伊藤毅
        最初の学校集積地――一ツ橋通町周辺と湯島    伊藤毅

第2章  もし砲兵工廠が小石川になかったら?    樺山紘一×伊藤毅
        砲兵工廠から後楽園スタヂアムへ(明治期を中心に)    初田香成
        印刷製本業の発展と労働者住宅地(大正・昭和期を中心に)    初田香成

第3章  近郊農村地帯としての小石川・本郷    樺山紘一×伊藤毅
        台地に埋め込まれた穴――本郷・湯島の麹室と小石川・白山の地下抗    髙橋元貴
        江戸近郊における蔬菜栽培    森朋久
        青物市場の成立    森朋久
        湯島・本鄕・小石川地区に対する食糧・食材の供給    森朋久

第4章  武家屋敷の変遷と近代の山手住宅地の誕生    樺山紘一×伊藤毅
        江戸から東京への移行と桑茶令――白山における牧啓次郎の桑栽培    松山恵
        関口台地の崖と水――集積された近代庭園と邸宅    赤松加寿江
        「空中都市」の形成と変容    勝田俊輔

著者紹介

樺山紘一(かばやま・こういち)
1941年生まれ。西洋中世史、西洋文化史。東京大学文学部名誉教授、印刷博物館館長。元文京区教育委員会委員長。文京区史編纂委員会委員長。東京都文京区出身で現在も居住。東京大学文学部西洋史学科卒業、同大学院人文科学研究科修士課程修了。京都大学人文科学研究所助手、東京大学文学部助教授、同教授、同文学部長を経て退官、国立西洋美術館館長を経て現職。紫綬褒章受章。著者=『ゴシック世界の思想像』(岩波書店 1976)、『ルネサンス周航』(青土社 1979/福武文庫)、『西洋学事始』(日本評論社 1982年/中公文庫)、『歴史のなかのからだ』(ちくまライブラリー 1987/ちくま学芸文庫、岩波現代文庫)、『世界の歴史(16)ルネサンスと地中海』(中央公論社 1996/中公文庫)など多数。

伊藤毅(いとう・たけし)
1952年生まれ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授。東京大学工学部建築学科卒業・大学院博士課程単位取得退学。工学博士(都市建築史)。都市史学会常任委員。著書=『バスティード――フランス中世新都市と建築』『町屋と町並み』『都市の空間史』など。2011年日本建築学会賞、2005年建築史学会賞、1990年日本建築学会奨励賞受賞。

初田香成(はつだ・こうせい)
1977年東京生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業・大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了、現在、同専攻助教。著書=『都市の戦後 雑踏のなかの都市計画と建築』(2011、東京大学出版会)、共編『都市計画家石川栄耀 都市探求の軌跡』(2009、鹿島出版会)、『盛り場はヤミ市から生まれた』(2013、青弓社)など。日本都市計画学会奨励賞受賞、同学会石川奨励賞受賞。

松山恵(まつやま・めぐみ)
1975年生まれ。明治大学文学部史学地理学科准教授。長崎市出身。東京理科大学建築学科卒、東京大学大学院建築学専攻博士課程単位取得退学。米コロンビア大学客員研究員などをへて2010年明治大学文学部史学地理学科専任講師、2015年より現職。博士(工学)。著書=『江戸・東京の都市史──近代移行期の都市・建築・社会』(東京大学出版会、2014・第19回建築史学会賞、後藤・安田記念東京都市研究所藤田賞受賞)、『明治神宮以前・以後──近代神社をめぐる環境形成の構造転換』(共著、鹿島出版会、2015)他。

赤松加寿江(あかまつ・かずえ)
文京区本郷(真砂町)生まれ。博士(美術)(東京芸術大学)。イタリア都市史。日本女子大学大学院修了、東京芸術大学大学院美術研究科建築専攻博士課程修了。東京大学工学系研究科建築学専攻特任研究員を経て、京都工芸繊維大学建築学部門専任講師、早稲田大学芸術学校非常勤講師。著書=『ルネサンスの演出家 ヴァザーリ』(共著、白水社 2011)など。

高橋元貴(たかはし・げんき)
1986年生まれ。東京大学工学系研究科建築学専攻学術支援職員。東京大学工学部建築学科卒業、同大学院工学系研究科建築学専攻単位取得退学。修士(環境学)、専門は日本近世都市史。

森朋久(もり・ともひさ)
明治大学兼任講師。日本村落史・日本近世藩政史・博物館情報学。主要論文に「五霞にみる領域支配と耕地―赤堀川南岸現茨城県猿島郡五霞町域を事例として―」(『駿台史学』第147号)、「ICT社会を踏まえた日本近世文書の整序と分類―XML文書に基づく文書目録作成の試み―」(『博物館学雑誌』第39巻第1号)、著書に『近世中後期藩財務役人の研究』、共著書に『木村礎研究』などがある。

勝田俊輔(かつだ・しゅんすけ)
東京大学大学院人文社会系研究科&文学部准教授。アイルランド近代史。東京大学文学部西洋史学科卒業・人文社会科学研究科(西洋史学)単位取得退学。文京区在住。著書=『真夜中の立法者キャプテン・ロック――19世紀アイルランド農村の反乱と支配』(山川出版社、2009)